~松籟の丘の理念~
ここで暮らしてよかった
そう思っていただける支援を目指します
~理念に込められた思い~
昭和42年に千葉県で一番初めに整備された特別養護老人ホーム外川園は措置の時代から古い歴史を歩んで来ました。実施機関は銚子市で恵仁会を経て、銚子市社会福祉事業団となり、指定管理者制度の中で受託、外川園の管理運営を行ってきました。施設の老朽化等、様々な課題の中、平成23年に銚子市から事業移譲を受け、平成24年10月、現在の野尻町銚子西高校テニスコート跡地に建設、移転、特別養護老人ホーム松籟の丘に名称を変え歩み始めました。私の記憶では、外川園の時代からいくつかの事業コンセプトは掲げられてきましたが、職員の意識統一に至ってはいなかったと思います。
「松籟の丘」へ移転するにあたり、私達は措置の時代から抜けきらずにいた集団ケアからの脱却を誓い、建物だけが新しくなってはいけないと個別ケアに向けて職員の意識改革に取り組みました。そのような背景の中、松籟の丘として誰もが目指す方向性を見失うことのないようにと明確な理念を掲げ、取り組むこととしました。
誰もが「住み慣れた我が家でずっと暮らしたい」そう思うのは自分に置き換えてみれば当たり前のようにわかります。しかし、障がい等何らかの事情でどうしても住み慣れた家で暮らすことが難しくなってしまった時、「松籟の丘なら人生を諦めずに自分らしく暮らせる」そう思っていただける場所になりたい…自分はもちろん自分の家族もここなら安心して暮らせる…地域の中にそういう場所があればきっと皆が安心して歳を重ねることができるのではないか…という思いを込めて、松籟の丘開設時にこの理念を掲げました。
松籟の丘理念 「ここで暮してよかった そう思っていただける支援を目指します」
「ここで暮らしてよかった」と心から思っていただける支援は、決して簡単なことではありません。なぜなら、そう思っていただくには、それぞれの「暮らし」の中に、それぞれの「よかった」があるからです。私達は、一人ひとりに心から寄り添い、その方らしい暮らしを支えることで理念の実現に向かい、地域に愛され選ばれる施設を目指してまいります。
施設長 鈴木真理子
~理念を実現するために~
職員の具体的行動模範
【個人の尊厳を尊重する】
- 入居者の方々を人生の先輩と敬い、思いやりを持って優しく寄り添います。
- 入居者の方々に『○○さん』を基本とした呼び方をします。
- 入居者の方々に対し、命令的・威圧的な言動はもちろん、タメ語も使いません。
- 『ちょっと待って・後で』という言葉だけで待たせたりしません。
- 身体拘束や抑制も、虐待と認識し、絶対に行いません。
- 暴力・虐待は絶対に行いません。
【入居者主体の生活を支援する】
- 入居者本人の生活歴等を理解し、意向に添った適切なサービスを提供します。
- 入居者は要介護者という捉え方だけではなく、暮らしの主体であることを大切にします。
- 入居者の思いや願いを叶えられるよう、支援します。
- 業務や日課、職員の都合ではなく、個人の生活のリズムを大切にします。
- 必要な物品等の購入は、入居者及び代理人の意向を確認し、了解を得たうえで対応します。
【自律支援を目標とした専門的で
質の高いサービスの提供】
- 自己決定を促し、自律を目指した支援を行います。
- おむつだけに頼らず、可能な限りトイレでの排泄に努めます。
- 車椅子は移動の手段と考え、椅子の使用を推進します。
- 行動に制限をかけるだけのリスク管理と事故防止ではなく、心情、背景状況や環境から要因を探り、事故発生防止・再発防止に努めます。
- 対人援助のプロとして、快く笑顔で対応し、落ち着ける空間と雰囲気を作ります。
- 職員は、それぞれの専門性を向上するために、施設内外の研修への参加等を通じて自己研鑽に努めます。
【入居者のプライバシーを保護する】
- 入居者のお部屋を訪室する際は、必ずノックをし、私達が他の家に訪問するのと同じ対応をします。
- 知り得た情報は、在職中及び退職後も絶対に秘密を保持します。
- 入居者の意向に添った異性マナーを意識した接遇を行います。
- 入浴・排泄等、羞恥心に配慮した接遇を行い、プライバシーを保護します。